同じように見えるヘアスタイルでも、美容師によってカットや施術の考え方がまったく違うことがあります。
ある美容師が勧めることを、別の美容師は「避けた方がいい」と言うことさえあります。
どちらかが間違っているとは限りません。違うのは、完成した髪型だけでなく、そこへ至る「仕上げ方」まで含めて設計しているからです。
例えば、毎日アイロンでボリュームを抑えて仕上げるのか、ドライヤーで根元を立ち上げて仕上げるのか。同じような髪型に見えても、カットの作り方は変わります。
若い世代ではアイロンを日常的に使う方も多い一方、40代、50代、60代には、ブラシとドライヤーや、いわゆる「くるくるドライヤー」に代表されるカールドライヤーを長年使い慣れている方も少なくありません。
髪が細くなり、根元のボリュームが出にくくなってくる年代では、アイロンで整えることを前提にすると、欲しい場所の立ち上がりまで失ってしまうことがあります。
艶の考え方も同じです。
ヘアオイルやスタイリング剤でしっとりした艶を作るのか、それとも髪の表面を整え、光を白く反射する髪本来の艶を出すのか。
Suzeでは中高年の髪には、できるだけ後者を目指します。ヘアオイルを使わない、スタイリング剤に頼らない仕上がりを希望する方にも向いた考え方です。
もちろんアイロンやオイルを否定しているわけではありません。ただし、それらを使わないと成立しない髪型を最初から目指すのではなく、まずはドライヤーとスケルトンブラシ程度で形になるスタイルを第一段階とします。
それだけでは髪質的に難しければ、酸熱トリートメントでうねりや広がりを整える、パーマで立ち上がりや動きを補う、と段階的に方法を探します。
「アイロンを使わない髪型にしたい」「ヘアオイルやスタイリング剤に頼りたくない」。
そんな希望も、ヘアスタイルを作るうえでは大切な条件のひとつです。
美容室を出た瞬間だけではなく、翌日から自分でどう仕上げるのか。
そこまで考えると、同じように見える髪型でも、美容師によって作り方が違う理由が見えてきます。
