ヘナを希望して初めて来店されるお客様には、その効果に大きな期待を抱いている方が少なくありません。しかし特徴や限界を説明すると、約半数の方がヘアマニキュアなど別の染毛法を選ばれます。
【ヘナの効果はどこまで本当?】
ヘナは植物由来の染料で、白髪を染め、髪にハリやコシ、ツヤを与えることもあります。
一方、販売業者のサイトには、白髪や抜け毛の予防、老廃物の排出、健康改善、さらには頭蓋骨のゆがみを整えるといった説明まで見られます。伝統的な使用実績や成分の研究があっても、それだけで実際の施術による効果が証明されたことにはなりません。
【天然だから安全で優秀?】
「天然100%」「無添加」「オーガニック」という言葉は、性能や安全性を保証しません。植物由来でもアレルギーは起こり得ますし、純粋なヘナでは黒髪を明るくできず、染まる色も限られます。
さらに注意したいのが、ヘナとして販売される製品の中には、暗い色に染めるためジアミン系染料を配合したものがあることです。私が確認した製品では、その多くが一般的なヘアカラーより高濃度で配合されていました。
ジアミンを避けたくてヘナを選んだのに、避けたかった成分が通常のヘアカラー以上に含まれている。そんな逆転さえ起こり得るのです。
もちろん、インディゴなど植物染料で色を調整した製品もあります。大切なのは「ヘナ」という名前ではなく、実際の配合成分を確かめることです。
【美容室の現場で感じる違和感】
お客様と話してみると、求めているのはヘナそのものではなく、自然な色やツヤ、髪への負担の少なさだったと分かることがあります。それなら別の染毛法の方が希望に合う場合もあります。
私はヘナの価値を伝えるために、根拠の不十分な健康効果まで持ち出す必要はないと思います。すべての販売業者が不正確な説明をしているわけではありませんが、長所ばかりを強調し、限界やリスクを十分に伝えない姿勢には疑問を感じます。
Suzeでもヘナは大切な選択肢の一つです。ただし、天然か合成かというイメージより、実際の性能と安全性、そして希望する仕上がりを優先しています。
