私たちはリタッチの推奨を熱心に行っています。リタッチに重きを置くその理由をお伝えします。
ヘアカラーは、脱色と染色を同時に行うという仕組み上、髪に一定のダメージを与えることが避けられません。脱色は髪の天然色素を取り除く工程で、一度脱色された髪の色は永遠にその状態として残ります。一方、染めた色は時間の経過とともに退色していきます。
何度も全体染めを繰り返すと、髪の根元と毛先のカラーの履歴が異なるため、ムラや傷んだ印象を与えることになります。特に毛先には何度もカラーのダメージが蓄積され、より退色しやすい髪となり、全体染めを繰り返す悪いサイクルに入ってしまうため、その影響は大きいのです。
根元から毛先までの均一な髪色を維持するための最も効果的な方法は、リタッチを繰り返すことです。リタッチは新しく伸びてきた部分だけを染める方法なので、脱色とダメージの蓄積を防ぎ、均一な色を維持することができます。
特に、髪の質感を重視する中高年の女性にとっては、リタッチの方法は避けられない選択となります。キューティクルの弱化が少ない元々髪質が良い方でも、長期的に見ればリタッチのメリットは大きいのです。
リタッチ中心のカラー習慣にしていくためには、使用する薬剤の選び方が非常に重要です。ヘアカラーの色素はいくつかの原色から構成されており、それぞれの色素によって色持ちが異なります。ある程度退色しても程よい色を保つための配合の薬剤を選ぶことが必須です。
ヘアカラーだけでなく、ヘアマニキュアにおいてもリタッチ中心の選択が推奨されます。ヘアマニキュアはダメージが少ないとされることから、安心して何度も同じ色で全体染めを行う方がいます。しかし、これには落とし穴があります。残っている色と失われた色のバランスを考慮せず、何度も同じ色を重ねると、色が重なって濁ってしまうことがあります。
そのため、リタッチ中心で続けられる色を選ぶことが大切です。これにより、髪色が濁ることを防ぎ、美しい髪色を長く楽しむことができます。
また、毛先まで染める際には、失われた色を正確に見極めて、必要な色だけを適切に重ねる技術が求められます。これにより、髪全体がより自然で美しい仕上がりを実現することができます。Suzeでは、そのような技術と知識を持ったスタイリストが対応いたします。