近年、白髪染めを目的とした「HC染料」を使用した製品が多く出回るようになりました。
ダメージやアレルギーの心配が少なく、根元から染められるという手軽さから、ヘアカラー市場では大きな注目を集めています。
もちろん、Suzeでもこれらの製品を複数検証し、実際に採用・メニュー化しています。しかし、現場での結果とお客様の髪の経過を総合的に見たとき、Suzeでは多くの場合“第1選択”にはなっていません。その理由をいくつかの観点からお話しします。
まず、HC染料の最大の利点である「根元から塗布できる」という特性は、確かに便利です。しかし、色持ちに限界があるため、どうしても毎回全体染めをする必要が生じます。しかも、退色は均一ではありません。使用される色素の中には、落ちやすい色と残りやすい色があり、その差が回数を重ねるごとに「重なり」となって現れます。結果として、くすみや濁り、沈みが出てしまい、美しい色味を維持することが難しくなるのです。
次に、Suzeの技術的背景があります。
HC染料の大きなメリットとして「地肌から塗布できること」が挙げられますが、Suzeではヘアマニキュア施術の経験と技術が非常に豊富なため、そもそもヘアマニキュアでも根元近くまで精密にカバーできてしまいます。したがって、一般的な美容室に比べると、この“地肌から塗れる”というメリットは相対的に小さくなります。
さらに、ヘアマニキュアの難点とされる「こめかみ・もみあげの染まりにくさ」も、Suzeでは長年の経験と工夫によってかなり改善されています。そのため、「どうしてもその部分を完全に染めたい」という特別なこだわりがない限り、HC染料を選ぶ必然性は高くありません。
結論として、SuzeではHC染料を「使わない」のではなく、「状況に応じて使い分ける」という立場を取っています。髪の状態、目的、ライフスタイルに合わせて最適な方法を提案する――それがSuzeの基本方針です。










