中高年女性のお客様が多いSuzeでは、額のしわを隠すために前髪を作りたいと望むお客様が多くいらっしゃいます。しかし、この方法は常に有効なわけではなく、場合によっては前髪で額を隠すことで、ほうれい線や口元のしわが強調され、かえって老けた印象を与えることがあります。おでこを隠すことで、他の部分がより目立ってしまうのです。
見せたくない部分がある場合、それを隠すよりも、むしろ多くの部分を見せて視線を分散させるほうが、効果的で美しく見せることができる場合が多いです。例えば、世界中の高齢女性が最終的に選ぶおなじみの髪型には、そのヒントが隠されています。このスタイルは前髪を上げ、トップにボリュームを持たせ、耳を出して顔全体を見せるものです。
一見すると老けた髪型に見えるかもしれませんが、実際にはこのスタイルが多くの高齢女性を若々しく、美しく見せる効果が証明されています。隠すのではなく、堂々と見せることで全体のバランスを取り、美しさを引き立てることが重要なのです。
美容室でのヘアスタイル選択では、時に「保守的な美人」と「おしゃれな不美人」の究極の選択が求められることがあります。これはお客様の個性や価値観に左右される部分も大きいですが、多くの中高年女性にとって「保守的な美人」を選ぶことが、清潔感と魅力を感じさせるスタイルにつながることが多いです。シンプルかつ洗練されたスタイルは、自然な美しさを引き出し、自信を持って生きる力を与えるのです。
もちろん、「オシャレな美人」を目指しますが、中高年の方にとってはそうではない選択を避けられない場合もあります。何かを隠すと、隠れていない何かが、隠す前よりも目立つようになるのが物事の道理です。隠した物と出てくるもののバランスを正しく見積もることが重要です。ほうれい線や口元のしわよりもおでこのしわの方が本人は気になることが多い傾向にあります。客観的な視線によりバランスを取ることで、自然な美しさを引き出し、全体の調和を保つことができるのです。